妻が話を聞いてくれないから... 

妻が話を聞いてくれないから、ブログ始めました。

第十七回:妻は宝塚観劇の最中です(一方私は、映画「ウィンストンチャーチル」を観てきました)

 90年代に熱心に映画を観た人なら、Gary Oldmanという俳優は特別な存在だと思う。


 その感覚が共有出来る人には、今回アカデミー賞メイクアップ部門を日本人で初めて受賞した辻一弘さんが、引退していた映画の仕事をGaryの依頼で引き受けた理由が、直感的に理解出る。彼の依頼なら是非やってみたい、彼と一緒に仕事がしてみたい、そんな感情が、理屈抜きで芽生えたはずだ。因みに辻さんは私とほぼ同世代、48歳である。

 還暦を迎えた彼が、この度アカデミー主演男優賞を受賞した。
四半世紀近く彼のファンである私にとっては存外に喜ばしい事で、嬉し過ぎて彼の受賞作「ウィンストンチャーチル」を直ぐに観に行く気になれなかった。なんとなく、怖い。なんとなく、取って置きたい。なんとなく、なんとなく。

 実物の彼とは似ても似つかわないフォルムの“ウィンストンチャーチル”をどう演じるのだろう。誰もが知る歴史上の実在の人物をどう演じるのだろう。
彼に関して観賞前の不安は、杞憂でしかないのだが、果たして今回は?

  主演男優賞を受賞したとなれば、「ウィンストンチャーチル」は、まごうかたなき彼の代表作になったのだから、今回も例に漏れず杞憂に終わった。彼のファンで良かったと思える演技で、今までと変わらずこれからも彼をスクリーンで見続けていこうと思えた作品だった。